解説・コラム

エフェクター自作初心者に!ジャンクションボックスの作り方と使い方

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  • エフェクターボードの使い勝手を良くしたい
  • 入出力を1ヵ所にまとめたい

エフェクターボードシステムをせっかく組み込んでも、入出力が決まっていないとセッティングに手間取ってしまいます。そこで用意しておきたいのが「ジャンクションボックス」です。

ジャンクションボックスは、割と簡単に自作できちゃいます!

購入すると結構高価な機材ですが、自作すると3,000円掛からないくらいです。システム構築を考えている方、エフェクター自作をしてみたい方は、作りやすい機材なので、ぜひジャンクションボックスの自作に挑戦してみて下さい!

 ジャンクションボックスとは入出力をまとめるもの

ジャンクションボックスのイメージ

ジャンクションボックスとは?

フォンやMIDIなどの各種インプットやアウトプットなどを1ヵ所にまとめるための機材。スルーボックスとも呼ばれています。

ジャンクションボックスは、エフェクターボードに設置するのが基本です。

ジャンクションボックスのメリット

  • エフェクターボードのセッティングがラク
  • ケーブルの抜き差しが最小限になり、ジャックやケーブルのトラブルが軽減

ジャンクションボックスのデメリットは、”エフェクターボード内のスペースを圧迫する”こと。

 

デメリットを解消するために、ジャンクションボックス上にワイヤレスやチューナーをセットしているエフェクターボードもたくさんあります。

エフェクターボードの例

ジャンクションボックスを自作するための工具と部品

僕が使った工具一覧

  • はんだ
  • こて
  • プラスドライバー
  • レンチ
  • センターポンチ
  • プラスチックハンマー
  • 穴あけ工具(電動ドリル推奨)
  • ステップドリル
  • 定規
  • 消しゴム
  • 鉛筆orシャーペン

意外と揃える工具はたくさんあります。

僕が自作や修理で使っている工具は基本的に100均です。こてもダイソーで400円で購入したもの。2年使っていますが問題はありません。ダイソー最高!

 

ジャンクションボックスの部品一覧

部品

  • アルミダイキャストケース
  • ジャック
  • 線材

ジャンクションボックスの部品を購入するのは、エフェクター自作界で有名なショップ「ギャレットオーディオ」がおすすめ。取り扱っている部品が多く、価格もリーズナブルです。

ケースの色にこだわりたい方は「桜屋電機店」を利用してみるのも良いですよ。ギャレットオーディオに比べると少しケースの値段が高くなりますが、他にはないカラーのアルミダイキャストケースが数多くあります。僕は自分で使う用のケースはいつも桜屋電機店で購入しています。

ジャンクションボックスの作り方

今回は、MXRのコンパクトエフェクターサイズ(60×112×31 mm)でジャンクションボックスを作る方法を紹介します。

作り方①穴の位置を決める

穴あけの位置を決めるのに僕が使用している工具は、次の3点です。

使用する工具

  • 定規
  • 鉛筆orシャーペン
  • 消しゴム

step
1
ケースのネジ穴部分を含めないように端を決めて線を引く

イラスト解説①

step
2
両端の縦線を繋ぐ横線を引き、長さを測る

イラスト解説②

step
3
中心に縦線を引いて2つの「部屋」を作る

イラスト解説③

縦線を境に「部屋①」と「部屋②」ができました。

各部屋の横線の長さを測って、その中心に縦線を引けば、さらに「部屋」を増やせます。

一般的なMXRのコンパクトエフェクターサイズ(60×112×31 mm)であれば、フォンジャック用の穴数は片側4つ(合計8つ)が限界かなと思います。ジャック数を増やすと、ケース内のスペースが狭くなるので配線の難易度も上がってしまいます。

step
4
線の端と端を繋いで「×」を作る

イラスト解説④

×の中心が穴をあける位置になります。

作り方②必要な数だけ穴を開ける

アルミダイキャストケースに穴をあけるために使用する工具は次の4つです。

使用する工具

  • センターポンチ
  • プラスチックハンマー
  • 穴を開ける工具(電動ドリル推奨)
  • ステップドリル

step
1
センターポンチとハンマーで穴開け位置に印を付ける

穴を開けたい箇所にセンターポンチを当て、ハンマーで軽く叩くことによってピンポイントで目的の箇所を凹ませることができます。

注意ポイント

センターポンチを使わず、いきなりドリルで穴をあけようとするのは危険です。ドリルが滑って穴がズレたり、怪我に繋がったりします。必ずセンターポンチを使いましょう。

✖の中心にセンターポンチで印を付けた様子

センターに印をつける

多少のズレは問題なし!

step
2
ジャックに合ったサイズの穴をあける

センターポンチで穴開け位置を凹ませたら、ドリルで穴をあけていきます。

手動工具でも穴開けは可能ですが、時間が掛かる&腕が疲れるのでオススメはしません。

ポイント

一番細いドリルビットで穴をあけてから、段階的に太いドリルビットに替えて穴を大きくしていきましょう。

ある程度の穴が開いたら、電動ドリルのドリルビットをステップドリルに付け替えて穴を広げます。

穴あけ完了!

穴あけ完了

線は消しゴムで消しました

番外編)DINジャック(MIDI)のねじ穴の開け方

DINジャックを固定するネジのサイズは「M3」です。長さは8mmのものを購入しています。

ケースの穴にDINジャックを入れ、DINジャックのネジ穴にセンターポンチで印をつけます。

DIN

2つのネジ穴の位置が悪いとDINジャックの取り付けができません;慎重に穴を開けましょう。

 

作り方③配線は2つのジャックの同じ箇所を結線するだけ

使用する工具

  • はんだ
  • こて
  • はんだ吸い取り線 or 吸い取り機
  • レンチ
  • プラスドライバー

配線をしながらの撮影はできなかったため、配線が終わった状態の画像を用意しました。

ジャンクションボックス自作

ジャンクションボックスの配線例

画像を見ていただくと分かる通り、「+は+」「-は-」といったイメージで2つのジャックを繋ぐだけです。

トオル
フォンジャックは分かりやすいですよね!少し難易度が上がるDINジャック(MIDI端子)の接続について掘り下げます。

エフェクターで一般的に使用されるDINジャック(MIDI端子)は、ピンが5本もあり、どこを結線するか迷ってしまいがち。そこで、分かりやすいよう画像を用意しました。

 

MIDI配線

MIDI信号の送受信に使われているのは、画像の赤丸3本のピン(2・4・5ピン)のみです。つまり1ピンと3ピンは結線する必要はありません。

7ピンのDINジャックの場合は?

7ピンのDINジャックは、主にMIDIケーブルで電源を供給することで機器を動作させる「ファンタム電源」に使用されるものです。7ピンDINジャックを接続する場合は、下記の赤丸を結線します。

7ピンMIDI

おわりに

ジャンクションボックスは、エフェクターボードによって必要な機能が違います。シンプルなジャンクションボックスを自作できたら、難易度を上げてバッファを組み込んだジャンクションボックスに挑戦してみるのも面白いですよ。

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