現在、数多くのパワーサプライが販売されています。「どのパワーサプライを選べばいいんだろう?」と頭を悩ませている方も多いはず。
実は僕もそんな1人。楽器屋さんをはしごしながら悩んでいました。
そんな僕が選んだのがFender Engine Room LVL12です。希望する要件を見たした唯一のパワーサプライでした。
今回はFender Engine Room LVL12をレビューしていきます。
Fender Engine Room LVL12の特徴と付属品
Fender Engine Room LVL12の特徴
- フルアイソレートのパワーサプライ
- IECコネクター、グローバル電源(100V~240V)
- 12個のエフェクターに供給可能(10個:9V/500mAで固定、2個:9V / 12V / 18Vに切替可 )
- USB Type-C(18W)、USB Type-A(DC5V 2.4A)あり
- 他のFender Engine Roomを接続して追加できる
そもそもの話、12個ものエフェクターを接続できるパワーサプライは選択肢が限られるため、大型のエフェクターボードを作る場合、2つのパワーサプライを使用するのが一般的です。
しかし、Fender Engine Room LVL12の登場によって、1台のパワーサプライで大型のエフェクターボードを賄えるようになりました。
付属品は充実のケーブルキット
Fender Engine Room LVL12には、非常にたくさんのケーブルが付属しています。
ケーブルキットの中には、各種Fender Engine Roomを追加するための電源ケーブルや極性変換用のケーブル、パワーサプライを使用しないエフェクター用にバッテリーを接続できるケーブルも含まれていて、エフェクターボードの構築には困りません。
マルチエフェクターを使用する方におすすめのケーブル
マルチエフェクターをはじめ、瞬間的にでも1A以上の電流を必要とするエフェクターを使用している方は、CUSTOM AUDIO JAPAN / Current Doubler Cableなど、2つのDCジャックを使用して電流をアップさせるケーブルを用意する方が多いのではないでしょうか?
Fender Engine Room LVL12には、DC5V 2.4AのUSB-Type Aの端子があります。
USBからエフェクター用のDC9V(センターマイナス)を取り出せるケーブルを用意してFender Engine Room LVL12に接続すれば、DC端子を消費することなく、消費電流1A以上のマルチエフェクターを使用可能です。
25,000円でお釣りがくる?!
Fender Engine Room LVL12が最強のパワーサプライだと思う理由
Fender Engine Room LVL12は非常に大きいです。
サイズ
Fender Engine Room LVL12は12個のエフェクターに電源を供給できるため、そもそもサイズは大きくなります。それを前提に考えても、小型のパワーサプライがたくさんある中、わざわざ大きなFender Engine Room LVL12を購入するのには理由があります。
各DC端子にトランスが設置されている
Fender Engine Room LVL12は、各DC端子に1つずつトランスが設置されているとのことです。
安いパワーサプライのように電源が不安定だったり、アイソレートなのにノイズが混入したりすることなく、ノイズレスなクリーン電源を安定してDC9V500mAを出力することができます。
ちなみに、出力を量ったところ、各端子9.1V~9.2Vで安定していました。
表示よりも出力が低い端子はなく、安心して使用できます。しかし、006P 9Vバッテリーに近い出力をパワーサプライに求める方は、Fender Engine Room LVL12ではなく、他のパワーサプライを検討した方がよいでしょう。
トグルスイッチで出力を切り替えられる
12個のDC端子のうち、2つはトグルスイッチで出力を9V / 12V / 18Vに切り替えられます。
12Vや18Vのエフェクターを接続するのに使用するだけでなく、9V~18Vに対応した歪みエフェクターを接続して電圧によるサウンドの違いを楽しむという使い方もでき非常に便利です。
スマートフォンやタブレットの充電にも使える
Fender Engine Room LVL12には、最大出力18WのUSB Type-C端子もあり、スマートフォンやタブレット、ゲーム機器の充電ができます。スマートフォンやiPadを使用するミュージシャンにうれしい仕様です。
実売り売価が安すぎる!!
アダプターや分岐ケーブルを必要とせず、12個以上のエフェクターに安定したクリーン電源を供給できるパワーサプライはFender Engine Room LVL12以外にはありません。拡張性と機能性の高さも素晴らしいです。
メーカー希望小売価格は27,500円(税込)、実売りは24,750円(税込)と良心的な価格で購入できます。
ちなみに、Fender Engine Room LVL5は実売り11,880円(税込)、Fender Engine Room LVL8は19,800円(税込)となっています。
おわりに
Fender Engine Room LVL12を購入すれば、余程のこだわりがある方を除き、パワーサプライを買い替えることはなくなるでしょう。大型のエフェクターボードにも対応できることに加え、デイジーチェーン接続で他のFender Engine Room各種を接続して拡張することもできます。
現状、日本国内で購入できるパワーサプライを総合的に見ると、Fender Engine Room LVL12は最強のパワーサプライです。