エフェクターボード作り ケーブル自作

HX STOMPのセンドリターンを2ループにするためにYケーブルを自作しました

HX STOMPのセンドリターンに2台のエフェクターを接続したい!

 

ということで、本日はYケーブルをはじめて自作してみました。

 

Yケーブルがあれば、HX STOMPのセンドリターンを2ループ化できます。2台のエフェクターを個別に使ったりプリセット毎に切り替えたりできてとっても便利です。

Yケーブルを作るに当たって用意した部品と工具

 

エフェクターボードに使用するプラグは、なるべく統一したいですよね。

 

とは言え、今作っているエフェクターボードで使用しているプラグは、音造りさんの結ソルダーレスプラグ。ソルダーレスプラグではYケーブルは作れません。

 

 

そこで今回は、ノイトリックのステレオフォンプラグ「NP3RX」と結ソルダーレスプラグと組み合わせてYケーブルを作っていきます。

 

Yケーブルを作るにあたって用意したもの

部品|プラグやケーブル

部品

 

今回は半田付けをするので、フリーザトーンのソルダーレス用ケーブルではなく、カナレのGS4を用意しました。

 

MADE IN JAPANの文字がカッコいいですね!

 

 

トオル
GS4は4mm径の細くて柔らかいシールドです。ソルダーレスプラグとの相性も抜群!サウンドハウスで120円 / m(2023年2月現在)と安価に購入できるのが魅力です。

 

工具類

用意した工具類

工具類

  • ハンダ+こて
  • テスター
  • ケーブルストリッパー
  • ニッパー
  • プラスドライバー
  • 熱圧縮チューブ(10mm)

 

一般的なシールドケーブルを作るのと工具の種類は変わりません。

 

 

いつもと違うのは、今回は熱圧縮チューブを用意したことです。Yケーブルを作る際に2本のケーブルがばらけないように熱圧縮チューブでまとめるのに使用します。

 

 

熱圧縮チューブを通販サイトでパッと見た感じだと圧縮開始温度が高いものばかりだったので、近所のホームセンターで調達。ドライヤーの風やこて周辺の熱で圧縮してくれるものを選びました。

 

熱圧縮チューブは電気配線コーナーやDIYコーナーに置いてありますよ。

結ソルダーレスプラグとノイトリックNP3RXを使ったYケーブルの作り方

①ケーブルにブッシングと熱圧縮チューブを通す

今回のYケーブル作成に欠かせないのがノイトリックのBPX-Lです。

 

BPX-Lが必要な理由

NP3RXに適合するケーブルサイズは2.8~7.0mmです。今回は4mm径のケーブルを2本使用してYケーブルを作るので、8mm以上のケーブルをブッシングに通さなければなりません。NP3RXのブッシングをBPX-Lに変えるだけで、この条件をクリアできます。

 

左)通常のブッシング
右)BPX-L

 

トオル
上記の画像を見てみると穴の大きさの違いが分かりますね!

 

ブッシングと熱圧縮チューブを通しました

 

 

チャックのはしご部分をカットしておきましょう

赤丸のはしご状の部分をカット

 

太いケーブルを使用するときは、チャックのはしご部分をカットするのがノイトリック製フォンプラグのお決まりです。

 

②ケーブルの被膜を剥いてシールド線を束ねる

step
1
ケーブルの被膜と絶縁体、導電体を剥く

シールドケーブルの構造

出典:島村楽器

 

 

ケーブルストリッパーやカッターでケーブルの被膜と絶縁体、導電体を剥きます。

 

トオル
カッターで被膜を剥く時はT時に切れ込みを入れるとキレイに被膜を向けますよ。

 

T字に切れ込みを入れた様子

 

導電体が芯線に触れるとショートしたり、音量がすごく小さくなったりします。絶縁体よりも少し多めに導電体を剥いておきましょう。導電体は爪で簡単に剥けます。細かい作業が苦手な方は危ないので爪で剥いてくださいね。

 

step
2
シールド線を束ねる

 

ケーブル2本の被膜を剥いたら・・・

 

シールド線を束ねて1本にします。

 

③はんだ付け

step
1
プラグの構造を確認する

 

ノイトリック以外のプラグを使用する方で「LとRが分からない・・・」という方は、テスターの導通モードを使って構造を確認します。

 

こんな感じで確認できるよ!

 

step
2
予備はんだをする

 

 

まずははんだ付けする箇所に予備はんだをします。プラスチックやビニール素材の部分が溶けないように素早く作業するのがポイントです。

 

かんたん説明

予備はんだしておくと、接着しやすくなります。

 

トオル
細かい作業なのでヤケドに注意!!

 

step
3
はんだ付けする

プラグのLとRを間違えないよう芯線をはんだ付けし、プラグを組み立てたら完了です。

 

尚、シールド線に関しては、はんだ付けせずにチャックの窓から出すのもOK。今でははんだ付けが推奨されていますが、かつてはシールド線ははんだ付けしないでプラグカバーで圧着する方法がデフォルトだったようです。

 

シールド線を整えてチャックの窓から出す

 

ケーブル2本分のシールド線を束ねたことでかなり太くなっているので、チャックの窓からシールド線を出す方法で作成するとブッシングを締め込むのにかなりの力が要ります。ラジオペンチ推奨です。

④結ソルダーレスプラグを取り付ける

Yケーブルの片側は、結ソルダーレスプラグを取り付けます。

 

結ソルダーレスプラグ

 

ケーブルを差し込んでネジを締めるだけなので、非常に簡単です。

 

以下に詳しい作り方を紹介しているので、ご覧ください。

 

 

⑤熱圧縮チューブでケーブルを束ねる

熱圧縮チューブを圧縮させて、2本のケーブルをしっかりと束ねます。

 

圧縮開始温度が低いものならドライヤーの風やこての側面の熱で圧縮する

 

トオル
画像のようにこての側面の熱を利用する場合は、こてにチューブが振れないようにしましょう。

 

圧縮開始温度が高いチューブを使用する方は、ヒートガンやライターの熱(ターボライターが個人的におすすめ)で圧縮させます。

 

 

トオル
ちょっとシワが入りましたが、しっかり圧縮してくれたので満足!

 

⑥Yケーブルの完成です!!

今回作成したYケーブル

 

両側にプラグを取り付けたら、テスターの導通確認モードで導通を確認し完成です。

HX STOMPでの2ループ設定方法

接続方法

  • HX STOMPとループに入れたいエフェクターのインプットをYケーブルで繋ぐ
  • エフェクターのアウトプットとHX STOMPの「RETURN」を通常のシールドケーブルで繋ぐ

HX STOMPのSENDはひとつですが、RETURNはLとRの2つに分かれています。LとRを間違えないように接続しましょう。

 

 

HX STOMPのSEND / RETURN

 

ループに入れたエフェクターを選択する

 

エフェクトを設定する画面でカテゴリーから「Send / Return」を選択し、FX LOOP(L / R)で使用するエフェクターを選びます。

 

接続するエフェクターに合わせてレベルを「インスト」か「ライン」かを設定して最適化することも大切です。レベルの設定は、グローバルセッティングでできます。

おわりに

正直Yケーブルは安価に購入できるので買った方が早いですが、エフェクターボードをきれいに配線するなら自作ケーブルは避けては通れませんね。ソルダーレスで作れるYケーブルやMIDIケーブルが登場しないかなーなんて期待しちゃっています。

 

トオル
今作っているエフェクターボードの完成はもう少しかかりそう💦でも、ちょっとずつ完成に近づいていて日々ワクワクしています。

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