ケーブル自作

ギターシールドケーブルの自作にトライ!【ノイトリック&モガミ2524での作り方】


 

ギタリストやベーシストのみならず、最近ではボーカリストもケーブルにこだわる方が増えてきましたね。

 

デザインや材質、構造etc...
ケーブルはあらゆる要素で音質が変わるのでいろいろ試したいところ。

 

ギターのシールドで音って変わるの?アナライザーを使って比較してみた

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そこでオススメしたいのが自作

 

トオル
楽器で使うケーブルは意外と簡単に自作できちゃうんです!

 

自作の方法を覚えておくと、市販のケーブルが断線したときに修理できる可能性が高まるほか、金銭的な面でいろいろなケーブルを試しやすくなるというメリットが・・・!

 

ギター使用する主なケーブル

・シールド(モノ&ステレオ)

・MIDIケーブル

・XLRケーブル

・電源&DCケーブル

 

僕は今ラックシステムを組み込み中ということで、上記記載のケーブル全種類作ります。ブログには都度作り方を載せていく予定です。今回はその第1弾として、モガミの2524(ケーブル)とノイトリックのNPX-2(プラグ)を使ったシールドの作り方をまとめます!

 

トオル
専門用語は使わず、簡単な言葉に置き換えて紹介していくよ!

 

自作の定番!モガミの2524ってどんなシールドケーブル?

2524はCustom Audio Electronics(CAE)の使用から有名になった

日本の会社であるモガミ株式会社。

 

たくさんの商品があるなか、モガミ2524をギタリストとベーシストの定番シールドにまで押し上げたのは、ギターラックシステム製作で有名なCustom Audio Electronicsのボブ・ブラッドショーが、自身の製作するシステムに導入したことがひとつのキッカケに。これにより、海外のミュージシャンにも使用者が増えていったんだそう。

 

トオル
日本のCustom Audio Japanが販売しているケーブルもモガミが作っているんだって✨

 

フラットに近い音質ながらハイミッドが個性的

Lava

モガミ

 

インプレッションは後で書くとして、こうして今まで使っていたシールドと新しいシールドを視覚で確認すると具体的に違いが分かりますね!

 

しなやかさがあって取り回しが良い

個人的にこれが非常に大事なポイント。
太さが外径6Φながら、柔軟性もあって扱いやすい。
表面もサラサラした質感で感触も◎

シールドケーブルを自作してみよう!

シールド自作に必要な工具

必要な工具

  • カッター
  • テスター
  • こて
  • はんだこて台
  • はんだ
  • はんだ吸い取り線
  • 工作用下敷き
  • ケーブルストリッパー(あると便利)
  • 固定バイス(あると便利)

 

ケーブルストリッパーは簡単にケーブルの被膜を剥ぐことができますが、器用な方はカッターやニッパー、ハサミでもできちゃいます。また、テスターの代用品として、ケーブルチェッカーというものがあるので使いやすい方をどうぞ!

 

 

【補足】固定バイスとは

初めて耳にした!という方も多いのでは?

 

あまり聞き馴染みのない「固定バイス」とは、作業する対象物を固定しておくためのものです。

 

固定バイスを使ってプラグを固定しておけば作業がはかどる!

 

あると便利ですが、僕がシールドを作るときコンパクトエフェクターのジャックで代用しています。

 

シールド自作作業①「NP2Xを使う時に知っておきたいこと3選!」

今回用意したプラグはノイトリックNP2X

今回使用するフォンプラグは、ノイトリックのNP2X。

 

トオル
1つ400円前後と安価ですが、実は高級なシールド製品にも使われている信頼性のあるプラグです✨

 

一部クランプ方式(勝手に命名)で配線できるため、非常に簡単にシールドケーブルを作れるほか、プラグのカバーで固定するので強度もバツグン!

 

注意ポイント

以前のマニュアルではクランプ式が採用されていましたが、現在は全ての線をはんだ付けすることとされています。ただ、古いものと新しいものを見比べても部品のカラー以外変わっていないので、このブログではクランプ式で進めていきます。

 

NP2Xは以下の画像のように4つのパーツで構成されています。

 

シールドの自作を始める前に、まずはNP2Xで自作する際に失敗を防ぐ方法とバリエーションをご紹介します。

 

5.5mm以上のケーブルで自作する方はチャックをカットすべし!

赤丸のはしご状の部分をカット

太いケーブルで自作する場合、チャックと呼ばれる部分の赤丸部分をカットしないと最後の締め付けが固くて素手で回せなくなります。

 

また、NP2Xは外径7mmまでの対応。
それ以上に太いケーブル(Lava ULTRAMAFICなど)を使う際は、チャックとエンドキャップを太いケーブル用のものに変更する必要があります。

 

太いケーブル用の『BPX-L』

 

ケーブルの被膜を剥く前にエンドキャップを入れておく

ケーブルの被膜を剥いだ後では非常に入れずらいだけでなく、まとめた線材がばらけてしまうことも・・・!

 

エンドキャップは忘れずに通しておきましょう。

 

NP2Xはカラーバリエーションも豊富

銀メッキや金メッキのほか、カバーもシルバー・ブラック・ホワイトの3色から選べます。また、エンドキャップなどにもオプションで豊富にカラーが揃っているので、好きな色でシールドを作れます。

プラグには珍しいホワイトカラー

 

トオル
僕は、エフェクターボードやラックの配線時にエンドキャップで色分けしています。

 

エンドキャップ

 

シールド自作作業②「ケーブルの被膜を剥ぐ」

スマートフォンの方は見辛いかもしれませんが、Tの字に切れ込みが入っているのが分かります。これは、カッターで外周を1周切れ込みを入れた後に縦にも切れ込みを入れているためです。こうするとパっと被膜が向けます。

 

ポイント

ケーブルストリッパーがあると、より簡単に被膜を剥げます。

 

非常にキレイな線材(シールド)が出てきました!

 

出てきた線材の中に細いケーブルのようなものが見えますよね。今度はこの中心部にある細いケーブルの被膜を剥くため、まずはシールドを束ねてしまいましょう。

 

 

中心部の黒いケーブルが音声を通す線材(信号線)の束です。

 

この部分は透明の樹脂(絶縁体)と黒いカバーの2つで保護されています。絶縁体は細くて少し硬いので剥ぐ際は慎重に。

 

黒い部分(カバー)は導電性となっており、信号を逃がしてしまうため、透明のものよりも多めにカットしてあげてください。

 

被膜を剥いだ様子

 

シールド自作作業③「予備はんだ」

ここでようやく楽しいはんだ付け作業です!

 

まずやるのは予備はんだと呼ばれる作業。

 

かんたん説明

予備はんだとは、はんだを少量塗っておくこと。予備はんだを行うことで接着しやすくなります。

 

 

トオル
僕は上画像のように、エフェクターを台替わりに使っています(笑)ノブのおかげで意外としっかり止まるのでオススメです。

 

プラグもエフェクターに差して作業!

 

予備はんだが完了!

ケーブルを見て「あれ?」と思った方も多いのではないでしょうか?

 

そう、シールド線には予備はんだしていません!

NP2Xはクランプ方式(勝手にそう呼んでいます)。はんだ付けするのは信号線だけでOK。シールド線はクランプしちゃいます。

 

シールド自作作業④「信号線とプラグを合体!!」

 

はんだはスッと溶けるので、軽く熱してパッとはんだ付け。

 

はんだ付け完了です!

 

ここまで来たら、あとはNP2Xの部品を合わせるだけ!

 

シールド自作作業⑤「完成!」

古いチャックが余ってたので使ってみました。青いですね!

 

チャックをケーブルに付けます。この際、チャックにある楕円形の穴からシールド線を出しておきましょう。

 

 

チャックを上手く取り付け出来たら、カバーとエンドキャップを取り付けて完成です!

 

最後にテスターでチェックしておきましょう

 

トオル
お疲れ様でした!!

番外編「PETチューブでシールドケーブルをデコっちゃおう!」

画像引用:spread sound

 

高級なケーブルに使われているケーブル保護や束ねることなどを目的としたPETチューブ。PETチューブはさまざまな柄で販売されています。自作される際はに被せてみるのもオススメです。

 

トオル
サイズは、シールドに使うなら「1/4インチ」くらいで大丈夫!ケーブルにPETチューブを被せると縮むので少し長めに購入しておくとバッチリです。

 

PETチューブを使うならテープか熱圧縮チューブの用意を

PETチューブは固定しないとズレていってしまうので、テープや熱圧縮チューブでしっかりと固定してから作業すると◎

 

ポイント

熱圧縮チューブは線材の固定にも効果的です。

おわりに

今回の組み合わせだと、早い人で1本数分でシールドができます。
組み合わせを問わずギターやベース用のシールドははんだ付けする箇所が少ないので、自作に興味のる方は是非作ってみてください。

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